認知症について介護の仕事をして思ったこと② 心の動き編
※過去記事を加筆修正しました
お仕事なのに
実はプンスカ心の中で怒っていたコト・・・
これは元々の性格なのかしら?
認知症の症状がそうさせるのかしら?
プンスカ!!怒)
と思うことは・・・正直しばしばありました。
新人訪問ヘルパーの時、
認知症の進んだ方(女性)を
担当したことがあります。
常に不機嫌な方でした。
(ご近所さんの反応を見るに)
元々の気質はまぁまぁあるのでは
と想像しますが・・・
でも。その方からしたら、
知らない人が突然家に上がり込んで、
台所に立ったり、
掃除を始めたりするのです。
誰よアンタ!
何なのよ!
恐怖ですよね。
もちろん、ご挨拶から始まって
その都度声をかけながら
お仕事しているのですが
知らない人が家の中を動き回る不信感
主婦として一家を支えてきたのに
役割を取り上げられたような思いが
あったかもしれません。
年齢によりいつの間にか
出来なくなっていることに気づき
苛立ちと寂しさを抱き
一方では受け入れられない。
そんな葛藤が無意識にあったのだろうと思います。
実際、葛藤があったかどうかは
今となっては知る由もありませんが、
その後出会った利用者さんとのやりとりのなかで
無意識のうちの葛藤を知ることになりましたので、
おそらく不機嫌な彼女もそうだったのでは、
と想像します。
認知症の有無、年齢、性別に関係なく
知らない人が
自分の家の中を勝手にウロウロしている、
と想像してみると誰だって嫌ですよね。
ところが。そんな彼女。
だいたい不機嫌ですが時折労ってくれたり、
夏場には暑苦しく見える私の黒髪を
褒めてくれたりするのです。
暴言とかもあって、
当時、新人ヘルパーだった私には
あぁ、明日は・・・って思う度、
訪問する度、
かなりのダメージを受けていたのは
否定できませぬ~。
でも
労ってくれたり
褒めてくれたり
全てを失うわけじゃないんだなぁ、と
この仕事をして初めて知りました。
つらかったけど、知ることができました。
認知症が進んだといっても不機嫌にも理由があるし、
人への優しさも失ってしまったわけでもない。
社会性の全ては失われない。
心は常に動いているのです。
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